クラリスロマイシン服用中のアルコールは体に悪い?

 

抗菌剤を薬局で受けとったときに、アルコールは控えるように言われることがあります。抗菌剤のひとつであるクラリスロマイシンも、同じようにお酒は控えるべきなのでしょうか。

 

ここからは、本剤を服用中のアルコールの影響について見ていきましょう。

 

クラリスロマイシンの添付文書にアルコールの記載はある?

 

医薬品のなかには、アルコールとの併用を禁止しているものがあります。アルコールによって医薬品の効果が半減したり、効きすぎることがあるからです。たとえば睡眠薬とアルコールが合わさると、睡眠作用が強まりすぎることがあります。そういったリスクを避けるため、併用禁忌となっているのです。

 

本剤についてはどうでしょう。添付文書を見ると「アルコール」の文字はないようです。そのことから推測すると、服用中にお酒を飲んでも、効き目が強すぎたり効きにくくなって困ることはないように思えます。

 

なお、アルコールは依存性があるため、だんだん飲酒量が増えてしまいます。そして、飲みすぎが長期にわたるとアルコール依存症になるリスクが増します。先ほどアルコール併用禁忌としてあげた睡眠薬にも依存性があるため、併用すればたがいの依存性を高めることになります。アルコールと睡眠薬、どちらの依存症にもなりやすくなってしまうのです。

 

本剤には依存性もなく、長期間服用する医薬品でもありません。たとえ、服用中にアルコールを飲んだとしても、アルコール依存症のリスクが増すといった心配はないでしょう。

 

ここまでの内容から、クラリスロマイシンとアルコールを一緒に摂取しても、それほど悪い影響はないのでは?と感じる人もいるのではないでしょうか。

 

やっぱりクラリスロマイシンとアルコールの併用は避けた方が良い

 

とは言え、抗菌剤とアルコールの併用は控えたほうが良いのです。ここからは、その理由を解説していきましょう。

 

副作用が類似していること

 

アルコールを大量に摂取すると

 

  1. 吐き気
  2. 頭痛
  3. 心拍数が上がる

 

のような症状で苦しむことがあります。この症状はクラリスロマイシンの副作用と共通するものです。

 

→ 副作用は?吐き気・腹痛が出る場合も

 

アルコールの大量摂取による症状にこれらの副作用の症状が合わさることで、より強い症状として現れることがあります。

 

肝臓の代謝機能が弱まる

 

体内に入ったアルコールは、肝臓に運ばれてから分解されます。

 

アルコール → アセトアルデヒド → 酢酸

 

このように分解されてアルコールは形を変えていきます。悪酔いの原因はこの「アセトアルデヒド」と言われる有害物質にあります。このアセトアルデヒドが体内に居すわることで、悪酔いや二日酔いが起こるのです。アセトアルデヒドの量は、お酒が弱い体質であるほど多くなるため、飲めない人が無理して飲むと悪酔いしやすいのはこのためです。

 

さらに、本剤の作用は、肝臓の代謝機能を弱め、アセトアルデヒドを分解しにくくすることがあります。たとえアルコールに強い人であっても、抗生物質を服用することで、普段起こらないようなひどい吐き気を引き起こしたり、場合によっては意識を失うケースもあるのです。したがって、もともとお酒が弱い人は、少量のアルコールでも悪酔いしやすくなるでしょう。

 

どうしてもお酒が断れないときはどうしたら良い?

 

クラリスロマイシンとアルコールの併用は、頭痛や吐き気などの悪酔いを起こすことがあります。そのため、基本的にはアルコールは避けなければなりません。もしも、自宅で飲酒をする習慣があるなら、一時的に控えるようにしましょう。

 

問題なのは、冠婚葬祭や仕事上の飲み会などで、お酒を強くすすめられた場合です。もちろん、一度は断るべきですが、断りきれないならアルコールが少ないお酒を選ぶようにしましょう。悪酔いしやすいというリスクはありますが、絶対禁止というほどではありません。とはいえ、飲みすぎには注意が必要ですので、できるだけ少量にとどめることが大切です。

 

万が一、お酒を飲みすぎてしまったとしても、翌日もクラリスロマイシンをきちんと服用しましょう。「併用は良くないのだから、翌日もやめておこう」という考えは間違いです。抗菌剤なので、決まった量を続けて服用することがとても重要です。アルコールの影響は半日ほどで薄まってくるため、お酒を飲んだのが前の晩であるなら、半日過ぎてから服用しましょう。前日の服用から24時間以内に服用するよう心がけましょう。

 

クラリスロマイシンを服用中にお酒を飲んだとしても、少量であればあまり気にする必要はありません。ただし、少しのお酒から始まって、飲みすぎにつながる可能性はおおいにあります。そう考えると、はじめからお酒の席には参加しないなど、お酒とは距離を置いたほうが安心でしょう。