クラリスロマイシンとグレープフルーツなどの飲み合わせ

 

「グレープフルーツと一部の医薬品は相性が悪い」

 

なんてことを聞いたことがある人は多いはず。しかし、正確なところはあまり知らない、と言う人もいるでしょう。ここではクラリスロマイシンとグレープフルーツ、そしてその他のさまざまな飲み合わせについての解説を行います。

 

クラリスロマイシンとグレープフルーツジュースはダメ!

 

まずはじめに結論から言うと、「クラリスロマイシンとグレープフルーツの組み合わせはNG」です。

 

医薬品というのは体内の「代謝酵素」によって代謝(分解)されます。そのためじょじょに血中濃度が薄くなっていき、やがて効果を失います。そのため毎日決められた分量を服用し続ける必要があるわけですが、そのおかげで症状が治ったあとは元の体に戻れることにもなります。

 

この「代謝酵素」はいろいろあるのですが、その中でもクラリスロマイシンは「CYP3A4」という代謝酵素を利用します。ところが、グレープフルーツを食べると、この「CYP3A4」が阻害される(減ってしまう)ことになります。そうなると、クラリスロマイシンがなかなか代謝されず、ずっと体内に留まってしまうことになるのです。

 

なので、クラリスロマイシンをグレープフルーツジュースで飲む、なんてのはもってのほか。当然、クラリスロマイシンを服用している間はグレープフルーツやグレープフルーツ果汁入りジュース、さらには果汁いりのおやつも避けたほうがいいでしょう。ミックスフルーツジュースを飲む場合も、グレープフルーツ果汁が入っていないかどうかはしっかりチェックしましょう。それくらい、クラリスロマイシンとは相性が悪いものなのです。

 

→ 併用禁忌・注意薬のまとめ!

 

オレンジジュースやアップル(りんご)ジュースは?

 

オレンジやりんごも「一部の医薬品と相性が悪い」と言われますが、オレンジ・リンゴなどに関してはCYP3A4とは関係ありません。なので、クラリスロマイシンとの飲み合わせは問題ありません。

 

ちなみにオレンジやリンゴが関係しているのは「トランスポーターOATP」という医薬品吸収機能が関係しており、「アレグラ」などの医薬品を吸収します。オレンジやリンゴを摂取するとトランスポーターOATP機能が弱くなるので、対象の医薬品の吸収が半減してしまうのです。なお、グレープフルーツも関係しているので、グレープフルーツはダブルで医薬品と関係していることになります。

 

その他の飲み物は?牛乳や栄養ドリンクとの相性

 

クラリスロマイシンと牛乳との飲み合わせを心配している方もいるようですが、基本的には問題ありません。

 

  1. テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシン、ビブラマイシンなど)
  2. ニューキノロン系抗生物質(クラビット、タリビット、オゼックスなど)
  3. セフェム系抗生物質(セファレキシン、セファクロルなど)

 

牛乳が一部の抗生物質と相性が悪いのは事実ですが、対象なのは↑の系統の抗生物質となります。これらの抗生物質と牛乳を一緒に服用すると、カルシウムが反応して「キレート構造」に変化してしまい、吸収されにくくなって効果がやや弱くなります。

 

一方、クラリスロマイシンは「マクロライド系抗生物質」なので、対象ではないのです。

 

ただ、もともと医薬品は水で飲むのを想定して設計されているので、どんな医薬品も「水の代わりに牛乳で服用する」というのは避けたほうがいいでしょう。

 

次に栄養ドリンクですが、多くの場合栄養ドリンクにはアルコールが含まれています。医薬品と一緒にアルコールを服用するのはさまざまなリスクがあり、クラリスロマイシンも例外ではありません。

 

→ お酒(アルコール)を飲んでもOK?飲酒の影響とは

 

もちろん、お酒に比べてずっとアルコールは微量なので影響は少ないですが、リスクを抑えるという意味では注意が必要と言えるでしょう。